先日、何年ぶりかにあるバンドのリーダーから俺の携帯に電話が入る。
「やれるだけやってきましたが、今度のライブで解散します。ぜひ観に来てほしいんです」って・・・。
また『最後に最後の電話』か。
バンドのスタートから数年前までジャックライオンで頑張ってたバンドがあった。
メンバーの都合でその先をあきらめ一度は解散しかけたんだけど、その後すぐに「いい話」が浮上し、なんとか活動できるカタチをねん出して市内を中心に活動。出会う人も増えて今日まできた。
俺は、ずっとネット上で追いかけてたつもりだったけどある日彼らを見失った。バンド名が変わりHPも引っ越していました。
で、最後に電話。最後の電話。
ほんとにやれるだけやってきたのか?
ほんとにみんなに聴いてほしくてバンドしてたのか?
なんでそんなふうに言うかって?
だって、俺は「あれから」の彼らの音を聴いていないし「あれから」の彼らの姿も見ていない。俺だけじゃない、あの頃あの場にいたみんながそう。
自分たちの「出発点」にさえ何も届いて来ないバンド活動を「やれるだけやった」「みんなに聴いてほしかった」って、なんで言い切れるんだろう。
結果が出せなかったひとつのわけは、最後になってから思い出した『最初』に大事なものを置き忘れていったからじゃないのかなぁ?
なぜ届けに来ない?
そんなもんか?音楽って。
そんなもんか?バンドって。
そんなもんか?人って。
ひがんでるんじゃないよ。
誰か!目の前で何度も起きているこの繰り返しの中から何か学びとってくれへんか?!あのバンドもこのバンドもまるでパターンのように同じニュアンスでこんなカタチの最後の日を迎えてしまう。
若いバンドマンたちがまるで口癖のように言う。「繋がりが大切」って。
俺は、この言葉の彼らの持つニュアンスに疑問を感じずにいられないのです。
出会う人が増えればその分だけやらなければならないことも増えるのです。
年賀状書きのようにね。