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2006/12/10...(Sun)...00:25...
2006.12.10(Sun) at JACK LION

復活!HOOLIGANS

GRANDMASTERVol.26
◆RUSH LINE
◆FLASH BACK
◆LOW HEAD MACHINE
◆HOOLIGANS

俺にとってのHOOLIGANSライブ。
4年ぶりの復活となったHOOLIGANSのライブ。
4バンド出演の中、トリのHOOLIGANSのみ俺のPAオペ。メンバーからの依頼だったのですがメンバーの気合と緊張感に俺も燃えます。なんせ「戦い」ですから。(笑)

午前11時。ジャックライオンスタッフさえもシャットアウトしての「午前リハ」。
朝からこんな爆音ってどうなのよなんて笑いながらサウンドチェック。
26インチ、ノン・ミュートのバスドラを「鳴らし切った」鋭い重低音がまずカラダを揺さぶります。ウッド・ビーターが強烈なアタックを生み出します。これが出来るドラマーはそんじょそこらには存在しません。大きなバスドラをミュートなしで叩けば「ボ~ン」ってなるのが普通なんよね。それを「ズン!」っていわせるだけでもすでにカッコイイのですよ。
ドラムセット全体を鳴らし切った牧ちゃんのとてつもなくデカイ音がホールに響きまくります。でも、ミキサーのゲイン自体は普通のドラマーと変わらない。生音がすごいから引き締まった腹にこたえるドラム音となって響いてくるんですよ。
ハイハットにはハイハットクラッチが2つ付けてあったよ。踏んでる途中でハイハットの開き過ぎ防止の為らしいです。あと、イスがムチャクチャ低い!昔のヘヴィードラマーはみんな低かったよね。最近はみんな高めだからこんなに低くセッティングできるドラムイス製造してないもんなぁ。

吹野のベースはDODの歪みのエフェクターが常時ONだったのでいつものライン以外にマイクでも拾いました。もちろんこれは音の事を考えての事ですが、もうひとつ理由があって、万が一ラインにトラブルが出てもマイク側で対処できる&アンプがトラブってもラインで対処できることも考慮しました。なんせ、4年ぶりの復活ライブですからね。
ベースの音も整い、ドラムとベースが揃った時点でもうすでに「ぶっ飛び状態」です。

さて、そこにおもやんの500Wメインアンプでのギターの登場です。マーシャルJCM900のプリアンプ部を通ったところから「プリアンプ・アウト」の増設で信号を取り出し、そこからメザブギーのパワーアンプへ。500Wをフルで出すわけではありませんが500Wのアンプで余裕を持って出すと音がきれいなんですよね。潰れてないし、ハウリングもない。そしてマーシャルのキャビネット。スピーカーはすべてエレクトロボイス社製に交換されています。そのせいでこのキャビの重量はとてつもないものになってて男2人でも運ぶのは大変なくらいな重さなのです。すごいセットです。この改造も何年か前にびっくりギターズで手がけたもので、俺にはすごく思い入れのあるシロモノなんです。ただこのアンプセットの音、ものすごく「丸裸」みたいな音だから、しっかり弾いてドライブさせられるギタリストじゃないと恥ずかしくて弾けたものではありませんから。ちなみにギターはJCM900直で、エフェクターは一切使っていません。


これでバンドのバックを支える音は出揃いました。4年ぶりとは思えないその音に今夜のライブがどれほど衝撃的なものになるのかが俺の中に見えてきました。

最後はマックスのボーカル。ボーカルが聴こえてこなければこれまでのセッティングで決めた音を下げる事になります。さて、どうだろう・・・。
心配は全く無用でした。完璧に「その上」で来ます。周りが爆音でも「その上」で来ます。肉声がデカイからモニターも普通どおりでOK。だからモニターの上げ過ぎによるハウリングも全く心配要らず。

全体のモニターバランスはと言うと・・・
ボーカルのモニターには、ボーカルとコーラスのみ。
ベースのモニターには、コーラスとボーカルのみ。
ギターのモニターには、コーラスとボーカル、そして自分のギターアンプの音でちょっとだけ聴こえにくくなりそうなキックとスネアとベースを少し。
ドラムのモニターには、ボーカルとコーラス、そしてキックとスネアとギターを少し。
こんな感じです。決してモニターは爆音ではありません。オモシロイのはドラムモニターにベース音は返していないところですね。そして、爆音バンドにありがちな、無駄に、そして無理にモニターを送って無いから音がステージ内で回りにくく中音がスッキリしてて、フロントからの音もその影響がなくて「ボヮ~ン」って像がぼやけないんですよね。

確認したいポイントを押えながらサウンドチェックが進みます。オペ側ではオープニングのキックにかけるディレイ&リバーブ。そして3曲目にボーカルが繰り返して聴こえる効果に使うディレイの設定がミソです。

午後1時、リハ終了。ミキサーのセッティングはすべて「ゼロ」に戻して今日の3バンドをオペする「まいまい」にタッチ交替です。


午後9時。いよいよ本番です。
セッティングが終わり、もうすぐSEが流れるという空白の時間、曲も全く知らない初めて見る若い奴等も多いはずなのに、ホール内にすごい空気が流れています。期待の空気です。緊張感も伴った。
もちろん俺自身の中にも同じものがありました。たぶんジャックライオン中にそんな空気が生まれてたんでしょうね。出演バンドにもスタッフにも。そしてそれがお客さんにも伝わり・・・。
暗転、そしてSEが流れた瞬間にどよめきが起きました。
目つぶしの照明の中、メンバーが一人ずつ出てきます。歓声か沸きあがります。
俺の最初の作業は、牧ちゃんが立ったままキックの一発目を踏んだ瞬間にSEのカットアウト。と同時にキックには3,4度の繰り返しに設定されたディレイと3秒以上の深いリバーブがかけられています。何発かキックが踏まれて、牧ちゃんが座った瞬間ディレイとリバーブはカットです。さぁライブのスタートです。

始まりました!爆音です!!HOOLIGANSです!!!
あの場にいることの気持ちよさ、面白さ、大切さ、貴重さは・・・あの場にいた人にしかわからないし、俺の好きなバンドマンにはあの場にいてほしかったなぁ。


さぁ「俺にとってのHOOLIGANSライブ」を続けます。

バンドのほうもきっちり気合の入ったリハだったので本番になってテンションが上がってバランスや音質が変わりすぎることもなくバッチリです!
「ゾクゾクすんでぇ!」俺は興奮と緊張でミキサーを触る指も若干震えています。
このライブの為だけに増設したJBLのスピーカの立ててる位置がツィーターのみお客さんの頭より高い位置になるくらいの高さだったのでスピーカーの前に人がいっぱいになると「ドンシャリ」になるかもしれないと思っていたのですが、どうやらスピーカの前は「うるさい」からなのか適度に空いています。OK!OK!
そして、いっぱいのお客さんがステージ前に詰め寄ってくれているので、ギターアンプからの直接音がお客さんが「壁」になって適度に押えられています。ミキサー側ではリハの時点でトレブルをマイナスしていたのですが本番でフラットに戻してちょうどになりました。リハの時の計算どおり!ギターアンプの前のお客さんは、爆死寸前でしょう。(笑)

とか何とか言ってたら、2曲ほどやった時点で、俺の耳も冷静さはどこかへ消えてしまいました。完璧、耳飛びました!(笑)

3曲目は例のボーカルのディレイの仕込がいきなり曲頭にある曲なのに、マックスのMCで曲紹介をミスって違う曲名言ったもんだから、俺は超焦るわで冷や汗かきましたが、なんとかギリギリセーフ!これは、マジ危なかったでえ。
しかしまぁバンドっちゅうのはすごいもんだ。一瞬「?」ってなりながらもきっちり合わせて曲紹介したのとは違うメニュー通りの曲を何事もなかったように全員一致で入れるんだから。

盛り上がりまくるお客さん。初めて観る若い奴も以前からのファンも入り混じっての異常なほどの盛りあがり。それに「これでもか!」とあびせかけるHOOLIGANS。
本編8曲。アンコール2曲。
「名前だけでも覚えて帰って」なんて言う必要など微塵もなく、あのフロアにいたお客さん全員にHOOLIGANSの名前も音も絵も、すべて完璧に深く刻まれる事になった約1時間の壮絶なライブでした。
ライブ後のフロアには「抜け殻」のようになった放心状態の若い奴等。「マジで楽しかった。」・・・顔にはそう書いてありますが、言葉はなく明らかに「抜け殻」になっています。(笑)

「爆音」とばかり書いているからそれにばかり気が行くかもしれませんが、「爆音だからカッコいい」んじゃないから勘違いしないで欲しいですね。「爆音を出す力があるバンド」だからカッコいいんよ。すごいんよ。
そして、なにより人として素晴らしい男達や。

びっくりギターズ11周年!HOOLIGANSが復活!
彼等にここまで関わってこれて、びっくりギターズが11年を迎え、そしてジャックライオンが生まれ、このHOOLIGANSの復活にまた関われて、結果、この空気が生まれる。
本気な奴が集まって、本気で顔つき合わせれば、こんなにみんなが心震わせる時間が生まれるんだよ。ジャックライオン・オリジナルメンバーでね。これが音楽やろ?みんなが探してる音楽ちゃぁうんか?
あれっ?君はなぜ、ここにいなかったの?11年間のびっくりギターズに関わってきた君がさぁ・・・。
みんなで「これ」を作っていこうや!これっ!!わかるか?
ジャックライオンから発信や!一番リアルな「メディア」なんや!この空気が「波」を起こすんやで!





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